Sugiyama 椙山女学園
Sugiyama 椙山女学園
 

外国史A

担当者 岡地 稔
学科 人関
学年 1
開講期 前期
単位数 2 単位
開講日 前期 火曜日 2時限

※教員紹介へのリンクがない担当者は非常勤講師もしくは、他学部兼担教員です。

■授業内容

意外に思われるかもしれないが、中世ヨーロッパのくにぐににおいては「首都」はなく、王たちは年がら年じゅう旅をしていた。「税を消費するために」とある歴史家はいう。本当だろうか。それより、首都もなく、旅ばかりして、王たる者、いったいどうやってくにを治めたのだろうか。古代ローマには執政官(コンスル)、独裁官(ディクタトル)、元老院、民会など、ずいぶんとしっかりした官職や政治組織があったっけ。そういえばヨーロッパも近世、絶対主義の時代はというと、官僚と常備軍がその指標だったっけ。あれれ、じゃあ、中世には官僚つまり役人はいなかったの?それじゃあ本当にいったいどうやって中世の王たちはくにを治めたの?
この講義では、中世ヨーロッパの政治・経済・支配などにかかわるいくつかの小テーマを積み重ねていき、最終的に上記の問題を考えるところまでもっていきたいと思っています。

■授業計画

1.序論 人々は旅先の王たちに度々出会った――だから白雪姫も王子様に会えた
2.Ⅰ 実態と問題提起 1 実態――中世の王たちは常に旅する
3.Ⅰ 実態と問題提起 2 旅の主体と旅先での行動
4.Ⅰ 実態と問題提起 3 旅支度
5.Ⅰ 実態と問題提起 4 王たちはなぜ旅をしたのか――所説の紹介と課題点
6.Ⅱ 小テーマ 1 一枚の銀貨から――1 中世における貨幣経済をどう見るか
7.Ⅱ 小テーマ 1 一枚の銀貨から――2 ピレンヌ説と今日の捉え方
8.Ⅱ 小テーマ 2 国税なけれど酷税あり――中世における税の実際と徴税
9.Ⅱ 小テーマ 3 高札のない風景――中世における決定・伝達システム
10.Ⅲ 考察――王たちはなぜ旅をしたのか? 1 論点の整理と問題点の確認
11.Ⅲ 考察――王たちはなぜ旅をしたのか? 2 カロリング朝フランク王国の統治構造
12.Ⅲ 考察――王たちはなぜ旅をしたのか? 3 中世前期における官僚制の問題点
13.Ⅲ 考察――王たちはなぜ旅をしたのか? 4 フランク継承諸国の統治構造
14.Ⅲ 考察――王たちはなぜ旅をしたのか? 5 封建制――封建国家
15.Ⅲ 考察――王たちはなぜ旅をしたのか? 6 結論

■履修上の注意

特にありませんが、授業にはまじめに取り組み、事前・事後学修をきちんとおこなってください。
歴史は不可逆な事象ですが、人のすることは、時代・場所を変えても似ていると思ってもらえれば幸いです。

■授業方法

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■評価方法

学期末の筆記試験(100%)で評価します。

■授業テーマ

王の旅

■授業の到達目標/育成する能力

政治・経済・支配など、総じて歴史における国家のありようを考察するさい、今日的常識に捉われていると理解できないことがある。例えば中世ヨーロッパにおいて王が常に旅をして統治しなければならなかったということも、そうした事項に属しよう。本講では中世ヨーロッパにおける「王の旅」、即ち巡行王権の政治・経済・法的な意味合いを分析・解明することを通して、国家統治の歴史的なありようを理解することをめざす。

■教科書

使用しません。

■参考書

授業時に紹介します。

■WEBページ

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