Sugiyama 椙山女学園
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ケースメソッドIV

担当者 西口 正文
学科 人関・心理
学年 3
開講期 前期
単位数 1 単位
開講日 前期 金曜日 4時限

※教員紹介へのリンクがない担当者は非常勤講師もしくは、他学部兼担教員です。

■授業内容

上記のねらいに向けて歩みだすための方法として、障害を─それも重度で重複した障害を─持つこども・ひと当人の手記を素材にして、もしくは親の手記を素材にして、ともに生きることの意味についてゆっくり深く考える。
とても素朴な問いかけをしてみよう。「障害」とはネガティヴなことなんですか? それは治療の対象となりそれを克服することもしくはできるだけ軽減することが、何よりもまず志向されるべきことなんですか? 特に重度の障害を持つひと・こどもは、重度の障害の治療や克服・軽減という目的遂行にとって合理的で効率のよい特別の施設に収容されるのが当然なんですか? これらはどれも重い問いかけだと思われる。重いだけに、答えようとすると口篭ってしまうのではないだろうか。
このケースメソッドでは、<障害(児・者)とともに生きること>について、ゆっくりと考えてゆく。障害(児・者)に向ける私たちのまなざしが“発達”という近代の物語に囚われざるをえなくなること。私たちを呪縛するそのような意味秩序の地盤を根源的に問い直すこと。このことに焦点を合わせようとするケースメソッドだ。

■授業計画

以下に記すのはあくまで計画であり、教員を交えた学び手たちの相互行為の過程では、大いなる変更も生じ得る。
そのことは、授業が一方的な伝達行為ではなく、そこに集う者の間の対話であろうとする場合には、当然に想定されることだ。
1.導入
2.いまなぜ“発達障害”なのか??---社会的な圧力 および それに抗するまなざし
3.「障害」は無いにこしたことはないのか??・・・・・“健常者”にとっての通念
4.「障害」は無いにこしたことはないのか??・・・・・当事者にとっての苦や快
5.障害児にとっての教育の現状(一)・・・・・分離教育
6.障害児にとっての教育の現状(二)・・・・・共にそだつ・まなぶ・いきることへの願い、そして、「教育」観念の呪縛からの解き放ち
7.差別に対する障害者の主張・・・・・青い芝の会
8.障害者殺しをめぐって・・・・・その思想に照準(一)
9.障害者殺しをめぐって・・・・・その思想に照準(二)
10.障害とともに生きることの意味
11.『星子が居る』・・・・・幼少の頃
12.『星子が居る』・・・・・学校教育とどうつきあうか
13.『星子が居る』・・・・・学校教育後の社会生活
14.『星子が居る』・・・・・障害を介する連帯
15.全体を振り返って  

■履修上の注意

無断で欠席することがあってはならない。/
“大競争時代を生き残るための能力発達を”などと誘導する支配的な言説に真っ向から対決する構えで、障害をめぐる議論を始めてみよう!!!

■授業方法

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■評価方法

授業全体を通じて中心をなす論点についての理解および思考の展開内容・質を重視し、さらに発表や討論などについて、参加者それぞれのよさや持ち味を総合して、評価する。
もう少し具体化して記すと、発表用に作成したレジュメの内容、レジュメをもとにした発表の中身および討論の中身、期末レポート、これらを総合して到達目標に準拠した評価を行なう。
(欠かさずに出席することを重要視する。無断で欠席することがあってはならない。)

■授業テーマ

障害と共に生きること

■授業の到達目標/育成する能力

障害と共にふつうに生きてゆくことのできる、そのようなかかわり合いの豊かさとは、どのようなものなのか。これをつかみとれること。
【人の生を、この世界を、問い詰めることによって、産業的・事業的人間への発達を超脱する方途を見つけ出す。もしくは、超脱へと向かい始めるための手がかりを得る。】  /批判的思考・判断 発表と対話の方法についての技能・表現

■教科書

指定しない。

■参考書

横田弘『障害者殺しの思想(増補新装版)』現代書館、最首悟『星子が居る』(世織書房)、立岩真也「ないにこしたことはない、か・1」(石川准・倉本智明編『障害学の主張』明石書店 所収)、立岩真也「一九七〇年」(立岩『弱くある自由へ』青土社 所収)、横塚晃一『母よ!殺すな』(生活書院)、横田弘・立岩真也「差別に対する障害者の自己主張をめぐって」(『横田弘対談集-----否定されるいのちからの問い』現代書館 所収)

■WEBページ

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