Sugiyama 椙山女学園
Sugiyama 椙山女学園
 

演習III

担当者 西口 正文
学科 人関・心理
学年 3
開講期 前期
単位数 1 単位
開講日 前期 金曜日 3時限

※教員紹介へのリンクがない担当者は非常勤講師もしくは、他学部兼担教員です。

■授業内容

《正義とは?》と問われたとしよう。この問いに向けてひとは誰しも、簡単に即答するわけにはいかないだろう。一方には、正義について考え深めてきた、人類の永きにわたる知的営み(の歩み)がある。他方では、真剣に正義への問いを差し向ける構えにおいて薄弱となっている、現代に生きるわたしたちのありように気づかれる。日々の生活の中でわたしたちは、惰性による処理ではなにか引っ掛かりを感じてしまい、正義という視座から考え深める必要性に思い及ぶ事態に遭遇しながらも、そのような事態に対して真っ当に問い思索を展開する方途を探しあぐねている。そんな中、まずわたしたちとしては、正義や道徳を問うてきた主要な理論を、その問題感覚のありかと基礎的な概念を、学び始めてみよう。現代の生き難さを克服するための手がかりを見出すことができるように。

■授業計画

以下に記すのはあくまで計画であり、教員を交えた学び手たちの相互行為の過程では、大いなる変更も生じ得る。
そのことは、授業が一方的な伝達行為ではなく、そこに集う者の間の対話であろうとする場合には、当然に想定されることだ。
1.導入
2.映像を通して正義や道徳への問題感覚を磨く・・・その1 災害(と原子力神話)
3.映像を通して正義や道徳への感覚を磨く・・・ その2 自然破壊
4.映像を通して正義や道徳への感覚を磨く・・・その3 代理出産契約 
5.映像を通して正義や道徳への感覚を磨く・・・その4 過去の侵略戦争への責任
6.大庭健『善と悪』を読む---その①《道徳判断とは》
7.大庭健『善と悪』を読む---その②《「善し悪しは、その人しだい」とは?【前半】》
8.大庭健『善と悪』を読む---その③《「善し悪しは、その人しだい」とは?【後半】》
9.大庭健『善と悪』を読む---その④《道徳判断の客観性》
10.大庭健『善と悪』を読む---その⑤《行為・人柄の評価と実践》【前半】
11.大庭健『善と悪』を読む---その⑥《行為・人柄の評価と実践》【後半】
12.<道徳>と<正義>との関係を考えてみる---その①《キリスト教の慈愛そして正義》
13.<道徳>と<正義>との関係を考えてみる---その②《愛国主義による同胞への献身》
14.<道徳>と<正義>との関係を考えてみる---その③《自己利益をどう扱うか》
15.全体を振り返っての討議

■履修上の注意

無断で欠席することがあってはならない。/
「正義」について考えることは、金銭的な利得には結びつき難いだろうけれど、<善き生とは?>という人生の根本的な問いに向き合う機会となるだろう。
関連する道徳哲学や社会哲学や倫理学へ接近する機会ともなるだろう。

■授業方法

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■評価方法

授業全体を通じて中心をなす論点についての理解および思考の展開内容・質を重視し、さらに報告や討議などについて、参加者それぞれのよさ・持ち味を総合して評価する。
(欠かさずに出席することを重要視する。無断で欠席することがあってはならない-----言うまでもないような前提として。)

■授業テーマ

<正義と道徳>について考える

■授業の到達目標/育成する能力

社会正義について問うことの意味、ひとそれぞれの生き方と道徳観念とのかかわり、これらについて考え始めるための問題感覚と基礎的な知見をつかみとること。 /懐疑的で探究的な態度・志向性  批判的思考・判断  発表と対話の方法についての技能・表現

■教科書

大庭健『善と悪』(岩波新書)

■参考書

大庭健『所有という神話』(岩波書店)、
大澤真幸+宮台真司『「正義」について論じます』(大澤『THINKINGO』第8号)、
マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』(早川書房)

■WEBページ

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