Sugiyama 椙山女学園
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日本国憲法(日進)

担当者 鈴木 晃
学科
学年 1
開講期 前期
単位数 2 単位
開講日 前期月曜日4時限

※教員紹介へのリンクがない担当者は非常勤講師もしくは、他学部兼担教員です。

■授業内容

立憲主義的な観点から憲法の存在意義を理解することからはじめ、主権・人権・平和主義が本当は何を意味するのかを知ってもらう。さらに具体的な人権問題の検討から立憲主義の考え方を理解してもらう。その後、前文・天皇・戦争放棄について講義を進めていくが、これらの憲法規定の背景には、権力を持つ者はそれを濫用する傾向があるというモンテスキュー以来の権力観があることを教授する。

■授業計画

1.現行憲法の創造主は誰か-日本国憲法はアメリカの押しつけなのか?
2.誰が憲法を守るのか-立憲主義の概念の説明と憲法的根拠
3.就職に際しての指定校制度は違憲か-職業選択の自由・平等原則・立憲主義について学ぶ
4.憲法の機能とは何か?-権力の制約機能の理由と根拠
5.憲法の三原則も立憲主義と無縁ではない-主権・人権・平和主義の立憲主義的再構成
6.就職面接での思想の表明の義務はあるか-三菱樹脂事件と思想良心の自由
7.女子校は男性差別か-男女平等とアファームティブ・アクション
8.芸能界には人権はないのか-恋愛禁止ルールと幸福追求権、間接適用説と私人間効力、および部分社会論の問題
9.国民の義務は立憲主義と矛盾するのか-義務の本当の意味を検討する
10.同性婚は禁止されているのか-憲法24条の「両性の合意のみに基づいて」の立憲主義的解釈
11.時代遅れか、最先端か-戦争放棄と自衛との微妙な関係にせまる(人権保障規定としての9条の意味も考える)
12.悪人にも人権-死刑存廃論とデュープロセス論(生命は絶対的に保障されるのかを31条の問題との関係で考える)
13.天皇制から見えてくるもの-天皇の行為と皇位の継承と退位の問題
14.憲法の最高法規性-最高法規であることの意味と根拠
15.ただの宣伝文句か-前文の意義(前文違反を根拠に裁判できるのか)

■履修上の注意

配布プリントは、欠席の場合にも申し出により配布するが、classroom にも掲載するので、できるだけそこからダウンロードしてほしい。

■授業方法

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■評価方法

小テスト40%(○×方式で行い、主に知識の習得の状況を確認する)、期末試験60%(問題に対する正確な争点把握と、論理的な説明および合理的な紛争解決方法について評価する)

■授業テーマ

立憲主義的な憲法理解と人権保障の意味

■授業の到達目標/育成する能力

憲法が何のためにあるのかを理解し、国家権力の本質について深く考えることができる。また、憲法で規定された人権規定の意味を考え、多数決原理にはなじまない人権のあり方について理解するとともに、身近な憲法問題について解決することができる。

■教科書

尾崎・鈴木『憲法入門講義第2版』法律文化社

■参考書

なし

■WEBページ

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